真瀬水田フラックスサイト
組織
国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構 農業環境変動研究センター
研究テーマ
- 東北アジアの水田を対象とした炭素循環研究とフラックス観測手法の確立
- 水田を対象とした生態系モデルおよびリモートセンシング技術の開発
サイト概要
真瀬サイトは、茨城県つくば市南西部(北緯36度03分14.3秒、 東経140度01分36.9秒、標高11m)に位置し、年平均気温は 13.2 ℃、 年降水量は 1197mm である(サイトの東側約 9km に位置する高層気象台の 平年値)。サイトは、小貝川の蛇行した旧河道の後背湿地にあり、 フラックスタワーの南西側約 200m にある小貝川左岸堤防(高さ約10m)と 北東側約800mに位置する台地(高さ約10m)に挟まれた平坦な水田地帯 (総面積約200ha、一部に耕作放棄地あり)となっている。 卓越風向は、夏季は東から南、冬季は北西であり、南西側を除いて500m 以上の 吹走距離が得られる。
真瀬サイトの土壌は下層に黒泥・泥炭層を持つ、河川堆積物を母材として 生成した水田土壌であるが、乾田化が進み、表層は灰色となっている。 土性は強粘質であり、農耕地土壌分類第3次改訂版(1995)では細粒質グライ化 灰色低地土に分類される(大倉利明氏による2007年3月の土壌断面調査の 結果に基づく)。
測器類を配置した圃場 (0.54ha) およびその周辺圃場は、 茨城県南部の慣行に従って、稲単作田として営農者により管理されている。 毎年5月始にイネ(品種:コシヒカリ)の移植、9月上・中旬に収穫が 行われ、群落高の最大値は約 1.1m、葉面積指数の最大値は約6で、 7月下旬から8月上旬に出穂する。施肥は化成肥料が主で、 まれに有機質肥料(堆肥)が施用される。7月の中干し期間 (10日~2週間程度)を除き、4月下旬から8月中旬までの間、水田はほぼ 湛水状態に保たれる。2002~2009年の平均収量は 5.2t ha-1 (精玄米重)である。収穫時には籾のみが圃場から搬出され、圃場に 放置された稲藁は収穫後の最初の耕起時に、根部(刈株を含む)とともに 土壌中にすき込まれる。収穫から翌年の移植までの期間には不定期に 数回の耕起が行われ、圃場はほぼ裸地状態に保たれる。ただし、 収穫後の最初の耕起までの期間に、再生イネ(ひこばえ)の 成長がみられる年もある。
連絡先
- 住所 : 305-8604 茨城県つくば市観音台 3-1-3
- 氏名 : 小野 圭介
- 電話番号 : 029-838-8239
- Fax :
- E-mail : onok@affrc.go.jp
ウェブサイト URL
英語 : http://ecomdb.niaes.affrc.go.jp/show_site_info.php?site_id=1121